血液が血管の中を通るとき、血管にかかる圧力のことを血圧といいます。心臓が収縮して一番強く圧力がかかるのを収縮期血圧、心臓がひろがったときの血圧を拡張期血圧といいますが、そのどちらが高くても高血圧といいます。高血圧の自覚症状もほとんどありません。それなので、定期的に健診をうけていないとみつかりにくく、また、健診で毎年指摘されていても放置されている方もいらっしゃいます。放置すると動脈硬化を起こし、心筋梗塞、脳卒中を起こすので「サイレントキラー」といわれる怖い病気です。血圧は年齢と共に高くなる傾向があり男性では50歳代、女性では60歳代にはその割合が50%を超えるという報告があります。
当院では、まず、その方の生活習慣の背景、食事の内容、塩分のとりかた、ストレスの有無などを詳しくお聞きし、生活習慣の修正を行っていきます。クリニックで測るとなぜかどうしても高くなってしまう方も多くいらっしゃり、家庭での測定に関して正しい血圧の測り方、測るタイミングをアドバイスいたします。そして、内服療法が必要となった場合、その方の体質(持病、合併症など)を考慮したうえで、降圧剤を選択します。